映画「香川1区」を観て。中道改革連合現代表の小川淳也のドキュメンタリー第2弾
2021年製作のドキュメンタリー映画です。2020年に製作された『なぜ君は総理大臣になれないのか』の続編です。監督は同じ大島新。同年10月に行われた第49回衆議院議員総選挙の香川県第1区の様子を、小川淳也陣営の視点から描いています。現在YouTubeで無料配信中です。

物語は総選挙の半年前の2021年4月から始まります。4月18日、大島監督は東京赤坂の議員宿舎に、立憲民主党の小川淳也を訪ねます。奇しくもその日は、小川の50歳の誕生日でした。かねてから50歳で政界を引退することをほのめかしていた小川は、窓辺のソファに座って悩み続けていました。大島監督が「そんなこと誰も気にしてない」と言うと、小川はネット配信で会見をするべきだと答えます。そしてネットで自分の心情を配信します。6月になって、小川は政策秘書の坂本広明を自民党が優勢の小豆島に移住させます。坂本は慣れない一人暮らしと地元への訴えを始めます。坂本は62歳で、65歳で定年だと言います。坂本は「最後の戦いになるかもしれない」と話します。保守層の多い島の様々な会社や事業所を、坂本は丹念に周ります。

8月、大島監督は菅首相の下で新設された、デジタル改革担当大臣の平井卓也をインタビューするために、議員会館を訪ねます。平井大臣は、大島監督の前作『なぜ君は総理大臣になれないのか』は見ていないと言います。大島監督が、平井大臣がNECを脅した問題発言(「脅しておいた方がいい」「象徴的に干すところをつくらないとなめられる」)について触れると「私がやっているのは既得権益との戦いなんです」と釈明します。9月1日、デジタル庁が発足すると、平井は初代デジタル大臣に就任します。地元の四国新聞(平井とつながりの深い)は、この日の朝刊で、デジタル庁発足の特集記事を、なんと6面にもわたって掲載します。10月に岸田文雄が首相に就任すると、すぐに衆議院議員総選挙の日程を発表します。若い母親世代を中心とする「小川淳也さんを心から応援する会(略称:オガココ)」が発足します。メンバーたちは高松市の選挙事務所を「必勝」などと書かれた殺風景な張り紙ではなく、窓に青い鳥の切り絵を飾ります。

10月になって、香川1区に日本維新の会が、町川順子を擁立することを決めます(町川は比例票の獲得が狙い)。町川が参入したことで、これまで平井と小川の一騎打ちだった構図がガラリと変わります。小川は町川とは旧知の仲でした。小川は激しく動揺します。地元の芋ほり大会の会場で、小川は玉木雄一郎とばったり出会い、町川の出馬について意見を交換し合います。10月11日に、小川は日本維新の会の幹事長である馬場伸幸に直接会い、町川の擁立を撤回するように要望します。その日の夜、ある政治家からSNSに、小川の行動を非難する記事が投稿されます。その投稿はあっという間に拡散されます。平井の同族会社の四国新聞社は、翌日の朝刊で、小川が町川に電話で立候補を断念するようにを求めたり、町川の家を訪れたりしたことを大きく取り上げます。

10月14日に衆議院が解散されます。その日、議員会館で小川は旧知の仲である政治ジャーナリストの田﨑史郎と会います。田崎は小川の行動を非難します。小川は田崎と言い合いになり「あなたは軽く言うが、自分は本気で、死ぬ気でやっている」と怒りを露にします。小川は辻元清美から、電話で叱られたことを話します。10月19日、衆議院議員選挙が公示されて。小川・平井・町川の三つ巴の選挙戦が始まります。小川陣営と平井陣営を取材中のフリージャーナリストの畠山は、小川陣営は自主的に支持者が集まっているが、平井陣営は大掛かりな動員がかかっていると分析します。小川陣営には若いスタッフが集まり、SNSを駆使したり、青空集会で支持者たちと対話したりします。参加した若者ボランティアも「楽しい」と言います。小川陣営には慶應大学の井出教授も駆けつけて応援演説をします。小川は自転車で走りながら、選挙活動を続けます。

投開票日、自民党が過半数割れして、小川は僅差で小選挙区で当選します。立憲民主党も枝野代表が辞職して、代表選が行われます。小川も挑戦しますが3位でした。泉健太が新代表に選出されます。小川は「これからは香川に張り付くのではなく、全国を周らなければならない」「政策の見直しと党改革が必要」と語ります。
この映画を観た限りでは、小川淳也はストイックの塊だと感じました。奥さんの明子さんも出来た人でしかも美人、次女の晴菜さんもしっかり者で、両親も人柄が良さげな人でした。小川陣営が和気あいあいなのに対して、平井陣営は終始ピリピリしていて、撮影スタッフが平井の支持者から撮影を妨害する場面も見られました。同じ選挙でも、両陣営でやり方が全然ちがうと感じました。平井が追い詰められていく様子が伝わってきました。
小川が「これは自分との戦い」「政治家は変わり者扱い」「常識と狂気の同居が必要」「自分には鈍感力が足りない。未成熟」と語っていたことが印象に残りました☆
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