映画「関ヶ原」を観て。天下分け目の合戦。石田三成と徳川家康の激突
2017年制作。主演は岡田准一、役所広司。ほかには有村架純、平岳大、東出昌大、松山ケンイチ。司馬遼太郎の同名の歴史小説の映画化作品です。石田三成と徳川家康が主人公で、豊臣秀吉(太閤)の死から天下分け目の関ヶ原の戦いに至るまでの過程を描いています。

石田治部少輔三成(幼名・佐吉。岡田准一)は幼少の頃から才気走った人物で、豊臣秀吉(滝藤賢一)に重用されます。天下人となった秀吉が朝鮮出兵して3年が経った年、三成は佐和山城を与えられ、19万石に加増され五奉行の筆頭になります。謀反人として自死した関白秀次の妻や侍女たちの処刑が決まり、三成は盟友の大谷刑部少輔吉継と共に刑場に立ち会います。侍女のひとりが刃物で役人に立ち向います。三成は忍びの者だと気づいてその女「初芽(有村架純)」の命を救って家臣にします。さらに見物人の中で叫んだ男が、有名な島左近(平岳大)だと気付き、後を追って、自分の家老になるように頼みます。三成は不義を嫌い正義の道を貫こうと決意します。

1598年、太閤秀吉が亡くなります。徳川家康(内府。役所広司)は自身の権力拡大のために、諸大名と親しく交流します。秀吉の正妻の北政所は三成を嫌い家康側につきます。三成は子飼いの大名である加藤清正・福島正則ら七将に襲われて家康の屋敷に逃げ込んで保護されます。そのかわり、五奉行の職を解かれて佐和山に逼塞します。初芽は各諸侯の屋敷に潜入している仲間たちと協力して、三成に状況を知らせていました。三成はそんな初芽を愛おしく思います。会津の上杉景勝(五大老)の家老・直江山城守兼続(松山ケンイチ)は三成と意気投合し、西と東から家康を挟撃にする作戦をたてます。会津が軍備を増強していると知った家康は、諸侯に会津討伐を命じます。家康が江戸で軍備を整えている間に、三成は大谷刑部らと共に挙兵します。家康は会津討伐を中止して反転し、関ヶ原で西軍と決戦します。

三成は「正義の戦い」と信じて東軍を迎え撃ちます。しかし頼みの毛利も小早川秀秋(金吾中納言。東出昌大)も島津入道も動かず、様子見をしていました。激戦の中、三成は西軍の各陣をまわり、督促しますが、断られてしまいます。ついに小早川が裏切り、大谷刑部の軍勢に襲いかかります。小勢の大谷刑部は追い詰められて切腹します。小西行長・宇喜多秀家・石田三成(島左近)の軍勢は善戦していましたが総崩れとなり、東軍は勝利を確信して鬨の声を上げます。三成は島左近と今生の別れをして、一人きりで逃亡します。しかし数日後に追っ手に捕まります。三成は家康が入城した大津城の正門前で晒されます。三成は登城して来た諸将に自刃しなかったことを嘲笑されます。小早川は三成に謝罪します。三成は小早川に、親しい者たちの安堵を確かめるために今まで生き延びてきたと語ります。初芽は沿道から刑場に運ばれる三成を見送っていました。三成は「これこそ義である」と呟いて処刑されます。

三成役の岡田准一が、真っすぐで生真面目で役に合っていました。また家康役の役所広司がコミカルでお茶目でおまけにお腹がでっぷり出ていて笑えました。島左近役の平岳大が豪快でカッコよく主役の岡田を完全に食ってました。それから、キーマンである本多正信と黒田長政にもっとフォーカスすべきだと思いました。個人的には福島正則役の音尾琢真が良かったです。初芽役の有村架純は時代劇初挑戦のようですが「忍びの者」という設定で新鮮でした。小早川秀秋(金吾中納言)が気弱で卑怯者ではなく、良い人みたいに描かれているのはどうかと思いました。家康の爪をかむクセの描写と、大谷刑部のハンセン病の描写、当日の朝の霧の描写もちゃんとされていました。

奇襲作戦を三成に断られた島津の裏切りと、麿赤児の存在感はさすがだと思いました。大谷刑部や島左近と別れるときの三成のさり気なさ、呆気なさが逆に哀愁を誘いました。あと小山の軍議の場面が省略されているのが残念でした。それから登場する人物たちがみんなとても早口で喋るので(現代語に近い)関ケ原の戦いの史実に詳しくない人には、会話が分かりにくいと感じました。1981年にテレビ放映された5時間半の「関ケ原」と比べると、人物の性格の掘り下げが足りないとも思いました☆
- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ



コメント
コメントを投稿