映画「姉のいた夏、いない夏。」を観て。ヨーロッパへ旅立ち自ら命を絶った姉の足跡を追うロードムービー


 希望に満ちてヨーロッパへ旅立ちながら、自ら命を絶った姉。その姉の足跡を辿るために、単身ヨーロッパへ旅立ち、死に隠された真相を求めて、少しずつ成長していく少女の姿を描いたロードムービーです。

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サンフランシスコに住む、高校を卒業したばかりのフィービーは、姉のフェイスが自死したヨーロッパへ旅立つ決意をします。フィービーが12歳の時に、姉のフェイスは家を出て、ポルトガルのエスピシェル岬で飛び降り自殺をしたのでした。理由は分かりません。フェイスは父が死んでから、父を信奉していたためか、その死のショックからなかなか立ち直れないでいました。

そんなフェイスの心を揺り動かしたのは、パリの学生デモのニュースでした。フェイスは政治運動に感化され、ある日、恋人のウルフ(クリストファー)と一緒にヨーロッパへ旅立ちます。フェイスはフィービーに、毎日絵葉書を出すと約束しますが、2度と家には戻りませんでした。

ある日、フィービーは母のゲイルに置き手紙を残して、単身ヨーロッパへ渡ります。アムステルダムに到着したフィービーは、しきりに聞き込みを開始しますが、姉についての情報は何も得られません。そこでパリに住んでいるウルフを訪ねます。

フェイスと一緒だった頃は長髪だったウルフも、髪を短くしてまっとうな生活をしていました。突然やって来たフィービーをウルフは歓待します。フィービーはウルフに、フェイスの死の真相を知るために、彼女の足跡を辿っていることを話します。ウルフはフェイスが自殺する前に別れたので、詳細は分からないと言います。

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フェイスとウルフは、政治的な団体に加わって活動をしていました。フェイスは強いパワーと高い志を持っていましたが、そのパワーが災いして、世界を変えるつもりが、刺激を追うだけの生活に変わっていきました。ウルフがフェイスに最後に会ったのは1970年の7月で、ある日の朝ケンカをして、フェイスはベルリンの過激派の元へ行ってしまいます。

予想を越えた話に大きなショックを受けたフィービーは、ウルフと別れ、パリの街を彷徨います。そして聞き込みの時に渡されたLSDを使用します。フィービーはフェイスの幻覚に苦しめられて、絵葉書を川にばら撒きます。

何とかホステルに戻りますが、額からは血が流れていました。フィービーを心配して様子を見に来たウルフの計らいで、彼の家に泊まることにします。ウルフはフランス人の女性と同棲していて、静かで平穏な生活を送っています。フィービーは2人の外出中に、フェイスの遺物を探し出そうとします。そして見つけた写真の裏には「1970年8月」と書かれていました。

翌日、ウルフに問い質すと、彼はおずおずとに真実を話してくれました。フェイスとウルフはベルリンに行き、過激派組織のメンバーと知り合ったようです。フェイスは組織の活動に魅了され、ウルフが止めるのも聞かずに組織に入ってしまったそうです。しかし爆弾を爆発させたせいで死者を出してしまいます。仲間に見捨てられたフェイスは組織を抜けて、パリに戻っていたウルフと再び暮らし始めます。

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ウルフとフェイス

罪悪感にさいなまれ、毎日泣きじゃくるフェイスは、ウルフと一緒にパリを出て、旅をするうちにポルトガルのエスピシェル岬に辿り着いたそうです。話を聞いたフィービーは、フェイスが命を絶ったポルトガルのエスピシェル岬へ向かうことにします。ウルフも共に行くことになりました。

ポルトガルに着いたフィービーとウルフは、束の間の楽しい時を過ごして、ついに関係を持ってしまいます。外出しては我慢出来なくなってホテルに戻り、お互いの体を重ねる日々。幾度も求め合いながら、フィービーの心は罪悪感を感じます。鞄の中から絵葉書を見つけたフィービーは、エスピシェル岬へ向かいます。ウルフは徐々に足取りが重く、暗い顔になっていきます。フィービーはフェイスが飛び降りたという崖から体を乗り出しますが、何も感じないと言います。フェイスが死んだのはここではないと。しかしウルフは確かにここだったと言います。

実はウルフは、フェイスが飛び降りた瞬間を見ていました。フェイスは、ウルフの目の前で崖から飛び降りたのでした。ウルフはフィービーに、フェイスの全てを語ります。全てを知ったフィービーは、フェイスは勝手だと言って暴れ出します。ウルフはフェイスの自殺を止められなかったこと、そしてずっと黙っていた自分を責めます。ついにフィービーはフェイスの死の真相を悟ることになります。

フィービーは母の待つ家に帰ります。今でもフェイスを恋しく思い、もう2度と会えないことに怒りを感じるフィービーでしたが、フェイスもフィービーと同様に、見えない何かを求めていた、ただの少女だったのでした。フェイスの足跡を辿り終わり、深く思いを馳せて、ついに真実を知った今のフィービーには、そのことが理解できるのでした。姉と一緒に過ごした日々を思い出して、物語は終わりを迎えます。

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フェイスとフィービー

3人の登場人物がどれも良い感じです。特にラテン系の主人公と、キャメロン・ディアスが良いです。強い姉妹愛と姉妹の絆を感じました。姉を好き過ぎて姉の元男と関係を持つ妹がいじらしく見えました。主人公の「通過儀礼」を見ている気になりました。そして姉と妹の両方に感情移入しました。アムステルダム、パリ、リスボンと旅をする移動の快感と、ヨーロッパの景色が美しかったです(特にラストのエスピシェル岬は最高に美しいです)。

あまり評価は高くないようですが、私の好みのタイプの作品でした☆

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エスピシェル岬

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