映画「サウンド・オブ・ミュージック」を観て.。有名なミュージカル映画。トラップ一家が亡命する物語
1965年製作。アメリカのミュージカル映画です。主演はジュリー・アンドリュースです。ドイツ(ナチス)によるオーストリア併合を逃れて、アメリカに亡命して家族で合唱団を作り、興行的に成功を成し遂げたトラップ大佐(史実では少佐)一家の物語です。世界的に大ヒットしました。

(第1部)
冒頭は、オーストリアのザルツブルクの山地に囲まれた緑の大地の上で、マリア(ジュリー・アンドリュース)が『サウンド・オブ・ミュージック』を歌って踊るシーンから始まります。マリアは見習いの修道女でしたが、修道院の規則を守れず、その破天荒な行動によって、周囲の修道女から笑われていました。それを見かねた修道院長から、マリアは貴族で退役軍人(海軍)であるトラップ大佐(クリストファー・プラマー)の7人の子供たちの家庭教師を勧められ、トラップ大佐の館へ向かいます。トラップ大佐は、数年前に妻を亡くしてから、子供たちの家庭教師がみんな長続きせずに困っていました。トラップ大佐は、7人の子供たちを軍隊並みに厳しく教育していましたが、子供たちはみんな活発で利発で、さっそくマリアのポケットにカエルを入れていたずらをします。

夕食のとき、子供たちのいたずら(椅子の上に松ぼっくりを置く)を知らずに座ったマリアは悲鳴をあげますが、トラップ大佐には「持病のリウマチのせい」と胡麻化して、子供たちに歓迎のお礼を述べます。そこへトラップ大佐に電報が届いて、翌日からしばらくウィーンに出かけることになります。長女のリーズルは郵便配達のロルフと密かに付き合っており、夕食の途中で席を立って、ロルフに会いに行きます。2人は愛を確かめ合って、楽しいひとときを過ごします。しかし、門限を破ってしまったために、家から締め出されたリーズルは、マリアの部屋の窓からこっそり入ってきます。外では雷が鳴り、雷を恐れる兄弟たちも次々にマリアの部屋に集まってきます。怯える子供たちにマリアは「悲しい時や辛いときは、楽しいことを考えましょう」と教えます。子供たちはマリアにすっかり懐きますが、就寝の時間を守らなかったため大佐に叱られます。

マリアは、まるで海軍の制服のような子供たちの服を不憫に思って、必要なくなった部屋のカーテン生地で、遊び用の服を作って、子供たちと山にピクニックに出かけます。子供たちがいたずらをするのは父である大佐の気を引きたいためだと聞かされたマリアは、歌を歌って気を引いてはどうかと提案しますが、母親を亡くしてからずっと、家で音楽を嗜むことがなかったために、歌の歌い方を知らないと聞かされて驚きます。そこでマリアは子供たちに、歌の基本である『ドレミの歌』から教えます。

数日後、マリアが子供たちと川遊びをしているところに、大佐が婚約者のエルザ(男爵夫人)と友人のマックスを連れて帰ってきます。見慣れない服を着て遊んでいる子供たちを見て、大佐は激怒しますが、マリアは大佐に、子供たちにもっと目を向けて欲しい、寂しさに応えてあげて欲しいと訴えます。しかし頑固な大佐は、マリアの懇願に耳を貸さないばかりか、マリアをトラップ家の家庭教師にそぐわないと言ってクビを言い渡します。失望するマリアに対して、すぐに出て行くように言った大佐は、次の家庭教師を探すことを考えながら家に戻りますが、子供たちが合唱する声に惹かれて、自分も『サウンド・オブ・ミュージック』を歌います。自分の教育方針が間違っていたと気づいた大佐は、子供たちとマリアに謝ります。マリアをクビにすることを撤回して、引き続き家庭教師としてトラップ家に留まるようにマリアに懇願します。

マリアと子供たちは、男爵夫人とマックスを歓迎するパーティーを開きます。その歌の素晴らしさに大佐は歓喜します。これを見たマックスは、子供たちを合唱団にすることを提案しますが、大佐に断られてしまいます。そこでマリアは大佐に「次はあなたの番です」とギターを渡します。大佐は初めは照れて拒否しますが、子供たちに押し切られる形でギターを受け取って『エーデルワイス』を歌います。それから数日後、男爵夫人の提案で、トラップ邸で舞踏会が開かれます。子どもたちとテラスでワルツを踊るマリアでしたが、やがてオーストリアのフォークダンスの曲に変わると、大佐が現われてマリアと踊り出します。優雅に踊る2人でしたが、そこに男爵夫人が現れます。マリアは「これ以上はもう忘れました」と言って、立ち尽くしてしまいます。

パーティーの出席者の中には、地元の指導者的立場のツェラーがいました。彼はオーストリアの国旗を掲げる大佐に対して、ドイツの国旗に変えるように忠告します。しかし大佐は彼を批判します。一方マックスは、マリアがパーティーの食事に出るように提案し大佐も承諾します。着替えのために2階に上がったマリアに、男爵夫人は大佐がマリアに恋愛感情を抱いているのではないかと伝えます。男爵夫人は大佐とマリアが、お互いに惹かれ合っていると感じていましたが、同時に2人の仲が進むのを恐れていました。大佐の気持ちを本気にするなと言う男爵夫人の言葉に、マリアはこれ以上トラップ家には居られないと感じ、置き手紙をして修道院に戻ります。

(第2部)
マリアとの突然の別離にさみしがる子供たちは、修道院にマリアを訪ねますが、マリアには会えずに帰ります。マリアは部屋に閉じこもり、修道院長に懺悔します。しかし、修道院長から「神への愛も男女の愛も同じだ。自分に向き合って自分の道を見つけなさい」と諭されます。マリアはトラップ家に戻って行きます。修道院へ行ったために昼食に遅れた子供たちは大佐に叱かられます。子供たちは歌を歌って元気を出そうとして歌っていると、マリアの歌声も聞こえてきました。その夜、バルコニーで結婚を語り合う大佐と男爵夫人でしたが、大佐は夜の庭を歩くマリアの姿を追っていました。大佐はすでに自分の気持ちがマリアに傾いていることに気がつき、男爵夫人に婚約の解消を申し出ます。大佐とマリアは、お互いに愛を確認しあい、熱いキスを交わします。

2人は教会で、子供たちや修道女たちに祝福されて結婚式を挙げて、新婚旅行に出かけます。2人が新婚旅行に行っている間に、オーストリア併合と共に進軍してきたドイツ軍がザルツブルクにも駐屯します。合唱コンクールが行われた日、練習を終えて出てきたリーズルがロルフを見かけますが、彼はリーズルに対して冷たくなっていました。実はロルフはナチ党の親衛隊員になっていて、ナチス式の敬礼(ハイル・ヒットラー)をしたあと、大佐もドイツ軍人としての任務に就くよう忠告します。オーストリアのただならぬ空気を察して、急いで新婚旅行から戻った大佐の家には、もはやオーストリアの国旗となっていた「ハーケンクロイツの旗」が掲げられていて、激怒した大佐はその旗を破り捨てます。

子供たちを合唱団として売り出すことを諦めきれないマックスは、大佐が居ない間に無断でコンクールへの出場を決めてしまいます。しかし大佐はなおも反対します。その時リーズルから電報を手渡されます。大佐に対するドイツ海軍からの出頭命令でした。愛国者でドイツのオーストリア併合に反対する立場の大佐は、ドイツ軍の命令に従う気はなく、一家で永世中立国のスイスへ亡命することを決意します。その夜、トラップ一家が亡命するために館を出ると、ナチスドイツの役人となっていたツェラーが待っていました。トラップ家の執事でナチス党員のフランツが、大佐の亡命の計画を密告していたのでした。ツェラーは出頭命令に基づいて大佐を新たな任務先へ移送しようとしますが、大佐は「合唱コンクールに出場する」と言い逃れます。ツェラーはコンクールが終わり次第移送するという条件で、出頭の延長を許しますが、大佐は反対していた合唱コンクールに、自分まで出場することになってしまいます。

ナチス親衛隊の厳格な警備の下、劇場で行われた合唱コンクールでは『ドレミの歌』や『エーデルワイス』そして『さようなら、ごきげんよう』を歌って、子供たちがひとりずつ舞台から消えていきます。審査結果の3位と2位が発表されて、最後にトラップ一家の優勝が発表されます。しかしトラップ一家は舞台には現れません。じつは表彰式の隙をついて、トラップ一家は劇場から逃亡していたのでした。一家はマリアのいた修道院に逃げ込みますが、修道院長から国境が封鎖されたことを聞き、大佐は山越えをして亡命することを決めます。やがてナチス親衛隊が修道院にやってきて、修道院内を捜索します。その中にはロルフもいて、トラップ一家が墓石の裏に隠れていることに気づいたロルフは銃を構えますが、大佐に声をかけられ躊躇します。ロルフは大声を出して上官に通報しますが、一家は裏口から車で逃走します。ナチス親衛隊も追跡しようとしますが、車のエンジンがかからず、トラップ一家を逃がしてしまいます。実は修道女たちがエンジンの部品を外していたのでした。平地の国境線がすべて閉鎖されているため、トラップ一家は徒歩で山越えをして、亡命先のスイスへと向かいます。

とにかくオーストリアの風景が美しいです。山、草原、川、湖など。ミュージカル映画は初めて観ましたが、音楽とセリフと情景が溶け込んでいて、とても楽しめました。『ドレミの歌』や『エーデルワイス』『サウンド・オブ・ミュージック』など、聞き覚えのあるメロディが多かったです。あとマリアが愛くるしいのが、この映画の最大のポイントだと思います。トラップ大佐もハンサムで、子供たちがみんな歌が上手く素直でした。史実とはだいぶ異なるらしいですが、映画としてはこれで良かったと思います。「ドレミファソラシド」の「シ」がどうしても「ティ」にしか聞こえないのは英語独特の発音のせいでしょうか。3時間近くと長いので、前半と後半の間にインターミッションが入るのは助かりました☆
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